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議会報告 2001年

議会報告
2001年

第1回定例会 予算特別委員会にて(平成13年3月21日)

● 第3セクターへの対応について

西条県議

本県出資団体の理事、社長の多くに知事、副知事が就任している。しかし、特別職ゆえ複雑で多様な行政課題や財政難に対処しなければならず、常に心休まらぬ毎日を過ごしている。
それゆえ、問題解決の先送りや、これまでの経営感覚で業務が進められることにより、ますます多額の債務を発生させる事態を招くと思われる。
そこで、第3セクターのトップや役員を、学識経験豊かな人材として民間から積極的に登用する、また英断を持って事業の指導監督と業務の実施を完全に分離するといった体制を確立すべきだと考えるが。

知事

私や副知事が代表を努める事に関しては、各団体それぞれに事情がある。しかし、一部のものはやむを得ないとしても、経済活動を展開しているものについては、できるだけ民間の専門家の方に経営に携わっていただけたらと考えている。
今後、執行体制については適宜適切に見直しをすすめていきたい。

● 鹿島埠頭株式会社の経営実態について

西条県議

平成11年度の決算と12年度の決算見通しについては?

土木部長

平成11年度決算
営業収入 約21億2,600万円(曳船料、タグボート料金等)
経常利益 約1,600万円
税引き後の当期利益 約300万円
平成12年度見通しについては、ほぼ前年度並み

西条県議

ブルーソニック、また茨城ドックサービス株式会社(鹿島埠頭の子会社)の経営状況は?鹿島埠頭への影響は?

土木部長

ブルーソニックについて
平成9年7月の就航以来、乗船者数、売上額ともに年々着実に増加。本年度2月末までの乗船者数が約2万7,000人、売上額は約7,700万円。
前年同期比、それぞれ1割増し及び3割増し。

茨城ドックサービス株式会社について
平成10年2月の設立以来、平成11年度末までの累積損失が大きく、経営状況は厳しい。鹿島埠頭株式会社の経営にも大きなマイナスになると考える。

西条県議

経営を立て直すための、執行体制の改善や事業別の経費の削減、採算性の確保に、いかに部長として取り組む考えか?

土木部長

ブルーソニックでは「ぐるめクルーズ」の実施等、全体的な乗船者数の増加に取り組む。茨城ドックサービスについても、組織の整理統合、外注費のコスト削減などの経営改革を実施。
今後も一層低コストの削減を図る事はもとより、利用者へのサービス向上、企業モラルの徹底なども含め、抜本的な改善策に取り組むよう会社に対して指導していく。

西条県議

最終的に、鹿島埠頭の存続にかかわる問題に発展しかねない。鹿島埠頭の株式を、地元神栖町などでつくっている株式会社に売却するあるいはブルーソニックや茨城ドックサービスを廃業するといったことも視野に入れるなど、過去のしがらみや慣例にとらわれることなく思い切った指導・監督・決断をさせるようにして、経営健全化の為に努力していただきたい。

● 鹿島南部土地改良事業について

西条県議

鹿島南部土地改良事業の全体計画面積は、2,285ha、うち、波崎西部で行われた県営ほ場整備事業の575haが完成。
中でも、西部二期地区はいつ工事が完了し、いつの時点で換地が終わったのか?
通常では考えられない長い期間がかかっていると思うが、今まで県はどのように対処してきたのか?

農林水産部長

西部二期地区については、昭和47年に県営ほ場整備事業として着工、平成7年には区画整理工事が完成。平成11年度に換地も終了し、事業完成。
当該地区は、鹿島開発の影響からたくさんの不在地主が生まれたり権利移動が非常に複雑であった。権利者の確定作業を含め、さまざまな問題があったために長期間を要した。

西条県議

輸入農作物による国産農作物の価格低迷や後継者不足が深刻になっている現在、土地改良に対する意欲はないように思われる。
どのようにしてこの事業の展開に結びつけるのか?また、事業を進めるにあたっては、残りの事業について必要性を改めて見直し、創設換地によって確保できる金額を算出した上でとりかかるべきであると思うが。

農林水産部長

今後の方針を町、あるいは地元土地改良区等と協議を行うなど、見直し作業を実施中。加えて、現計画の全体を一律、また同一水準に整備する方法を改め、集落単位での短期完結型にするなど、より実効性のある計画にしたいと考える。
末端整備の実施にあたっては、事業の中で道路用地などの非農地を創設し、農家の負担を少しでも軽くしたい。

西条県議

鹿島開発の後始末という位置づけで、鹿島特別会計での補填を含めて検討したり、地元に県の企画部や農地局から適材を派遣するなど、きちんとした方向づけをしていただきたい。

● 神栖総合公園の整備について

西条県議

LPG共同備蓄基地、RDF再資源化センター設置の見返りとして地域住民が強く求めていた憩いの場、公園整備事業の進捗状況は?

企画部長

平成13年度新規事業として3億4,050万円の予算を計上。(都市計画、土地利用の用地変更はすでに完成している)公園面積の規模、現在の県財政状況等を勘案すると、整備期間には約5年が必要。平成17年度の完成を予定している。なお、一部区域は、平成15年度に開園。

西条県議

再資源化センター設置にあたっては、ダイオキシン問題等を含め賛否両論さまざまな苦労があった。その経緯はもちろん、行政と住民の信頼関係の大切さという点からも、ぜひとも約束履行をしていただきたい。

● ワールドカップのソフト面の整備について

西条県議

いまだ地域の関係者に浸透していない宿泊、防犯、交通対策などはどのようになっているのか?また、地元に対する働きかけをいつの段階で実施するのか?

企画部長

交通対策
昨年9月ワールドカップ茨城県開催準備委員会のもとに交通輸送対策の専門部会を設置。地元の市町村、警察署等の関係機関にご意見を伺いながら、検討を進めている。

宿泊対策
イベントホスピタリティー専門部会を設置予定。地元の市町村、観光協会等とも検討。この中で地元への情報提供をしていきたい。

 

西条県議

今までは、協議内容が県・国・FIFA間だけで、地元に伝わらなかった。今後は、地元、警察署にも情報を速やかに提供していただきたい。

● 【要望】 街路樹の植栽について

西条県議

平成4年第3回定例会で、鹿島地区の街路樹問題(環境条件が合わない為、街路樹がすぐに枯れてしまう)について質問したところ、

①植栽緑化計画をつくり、順次実施する
②街路樹などの緑化基金を立ち上げる

との答弁があった。しかし、鹿島地区 とりわけ国道124号の街路樹は依然として無残な状態にある。現状のままでは、ワールドカップ開催に際し、一大汚点となりかねない。
少なくとも鹿島セントラルホテルからカシマサッカースタジアムまでの国道124号、51号に関して今年中に植栽をしていただきたい。
また、屋外広告物条例を活用し、都市景観を左右する広告・看板についても対処していただきたい。

● 銚子大橋の立て替えについて

西条県議

銚子大橋は昭和37年に開通し40年がたった。長年の潮風の影響もあり、橋の部材が腐食したり橋脚にヒビが入り通行車両の重量制限が行われてる。このまま塩害による損傷が進行した場合、重大な事故の発生が懸念される。人命尊重の立場から早急な対応を講じる必要があると考えるが、銚子大橋の現状をどのようにとらえ、対応していくのか?

土木部長

早期の架け替えが必要で、設計や関係機関との協議を進め、平成15年頃には事業に着手できるようにしたい。また、新橋が架設されるまで安全確保をはかります。

● 利根川リバーサイド道路の具体化

西条県議

利根川リバーサイド道路についてはこれまで、定例会・委員会などを通じて実現を訴えてきたが、県の長期総合計画にも組み込まれ、具体化の為の調査が始まった。県は道路ネットワーク等の調査を実施しているようだが、現時点での概要、実現する上での問題点、工事着工までの見通しを伺いたい。

土木部長

利根川リバーサイドロード構想と合わせて、今年度から実施する道路網計画の中で検討し、周辺の利根川にかかる橋梁の状況、交通量の推移、千葉県側の道路整備を踏まえ、長期的課題として取り組んでいきたい。

● (仮称)神栖大橋の早期具体化

西条県議

鹿島地区と千葉県北総地区の将来像を想定し、新たな架橋を含めた道路交通体系を再構築のうえ、奥野谷知手線を延長し、東庄町と神栖町を結ぶ「(仮称)神栖大橋」を早期に具体化すべきだと思うがどうか?

土木部長

利根川リバーサイド構想と合わせて今年度から実施する道路網計画の中で検討し、周辺の利根川にかかる橋梁の状況、交通量の推移、千葉県側の道路整備を踏まえ、長期的課題として取り組んでいきたい。

● 鹿島港北公共埠頭の整備

西条県議

鹿島港は現在、南公共埠頭のみで貨物を取り扱っており、北公共埠頭が完成していないため片肺操業の状態で、北公共埠頭の水深10メートルの岸壁整備が進められている。4万トン級の大型船舶が利用される現在、港湾機能を充分に発揮するためには13メートル岸壁と航路泊地の整備が必要。マイナス13メートル岸壁の整備を始めることにより1日も早く鹿島港が完成することを望むが、北公共埠頭の整備をどのように計画しているのか?

土木部長

現在も工事を進めており、平成14年度中にマイナス10メートル岸壁1バースと臨港道路、15年度末頃には2バース目、平成17年度頃に埠頭用地を併用する予定。マイナス13メートル岸壁については国に早急に着工されるよう働きかけています。また、地元負担金についても工業整備促進法の廃止に伴う5年間の期間内に協議を進めます。

● ワールドカップ開催準備

西条県議

2002年ワールドカップの試合が行われるカシマスタジアム、国際サッカー連盟関係者の宿泊施設が完成し、国道や県道などのインフラ整備が進んでいるが、ツアーバスや自家用車駐車場の確保の見通し、交通輸送の基本的な取り組みを伺う。

(要望)大会開催の絶対条件は「事件事故の起こさないこと」の一言に尽きる。スタジアム周辺の安全確保は開催自治体が交通誘導や自主警備を行う事になっているが、関係機関と連携を図り万全の体制で大会を成功させて欲しい。

 

知事

現在も工事を進めており、平成14年度中にマイナス10メートル岸壁1バースと臨港道路、15年度末頃には2バース目、平成17年度頃に埠頭用地を併用する予定。マイナス13メートル岸壁については国に早急に着工されるよう働きかツアーバス駐車場については、来場予測を踏まえスタジアム周辺の県有地を主体に一部民有地を含め確保することとし、関係者の協力をお願いしています。また、自家用車駐車場については、道の駅「いたこ」隣接の公用地など方面別に4カ所を設置することで進めています。
さらに、バスや鉄道のダイヤ、シャトルバスの運行などに関する情報の提供や臨時駐車場、ツアーバスの予約を受け付ける為の交通アクセスセンターを設置し、事前広報をしっかり行う事により観戦客が快適で安心できる交通輸送に努めて行きます。また、地元負担金についても工業整備促進法の廃止に伴う5年間の期間内に協議を進めます。

● 松食い虫対策

西条県議

松食い虫による被害は、茨城県全体で平成12年度には前年度の1.7倍に増加し、特に鹿島郡の海岸林の被害が目立っている。かつて松食い虫に抵抗性のある品種の育成が試みられてきたが、海岸の防災林として植え込むことも考えられる。この品種育成の成果はどうなっているのか、樹種転換が考えられないのか。10月の補正予算で当初計画に加えて緊急地域雇用対策関連事業により6千m3の枯れ木の伐採処理をする事になっているが、これで充分なのか?

農林水産部長

抵抗性アカマツは91万本が出荷され、抵抗性クロマツは検査の継続と海岸部での実証試験を実施しており、今後はマツ適地に抵抗性マツの植裁を促進していきたい。枯損木の伐採処理は事業の拡大を検討している。また、平成17年の本県、全国植樹祭に向け、被害対策を積極的に実施する。利根川リバーサイド構想と合わせて今年度から実施する道路網計画の中で検討し、周辺の利根川にかかる橋梁の状況、交通量の推移、千葉県側の道路整備を踏まえ、長期的課題として取り組んでいきたい。

● 救急救命センター整備

西条県議

県民の「いのち」を守ることは県政の重要課題。その最前線に位置づけられる救急救命センターは現在、水戸・土浦・つくば・境に設置されているが、鹿島郡・行方郡の救急患者は千葉県旭市や成田市の救急救命センターに搬送されることが多い。県の単独事業でも空白地域をなくすべきではないか?

保育福祉部長

今後、市町村・医師会・消防機関など関係機関を加えた協議会を設置し、鹿行地域など救急救命センターから離れた地域における救急医療体制の充実強化について具体的に検討していく。

● テロ防止対策

西条県議

ニューヨークでおきた同時多発テロは大きな衝撃を与えた。茨城県は東海村から旭村にかけて多くの原子力施設が集積しており、もしテロによる事故で炉心にダメージが発生した場合、深刻な被害が予想される。核物質が盗まれた場合には国際的な大事件となることは明か。県警本部として、原子力施設などの現場でどのような防犯対策を取るのか?

警察本部長

国際テロリストの動向について、あらゆる警察活動を通じて情報収集に努めている。原子力関連施設については、機動隊等による固定警戒などで警戒警備を強化している。

 

※役職等は当時のものとなります